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(挿文:キスケ)
退屈だったんだ。
誰もボクの相手にならなかったから。
それでうたた寝をしていたら、兎が通りかかった。
それだけなら驚かないけれど、その兎は兎のくせに何と碁石を持っていたんだ!
ボクは慌てて立ち上がって追いかけた。
そして大きな兎穴に駆け込むのを見て、何も考えずに自分も飛び込んでしまう。
DRINK ME.
落ちた先には既に兎はいなかったけれど、怪しげな瓶があって、そう書いてあった。
ボクは、これは兎のメッセージだと思って飲み干した。
EAT ME.
ガラスの箱に入っていたケーキも食べる。
誰が作ったのかは分からないが、酷く、美味しすぎるケーキだと思った。
その後も自分の涙の海に溺れそうになったりキノコを食べて大きくなったり小さくなったり
馬鹿げた気違いお茶会に出たり、ボクは兎に振り回されっぱなしだったが
遂に女王の庭園で再会することが出来た。
だが兎はニヤリと笑って耳を伏せ、戯けたしぐさでお辞儀をしてボクに頭を下げる。
「ごめん。女王様に会わせてやろうと思ってたんだけど、駄目になった。」
顔を上げた時には笑いそうな、でも何故か少し泣きそうな表情だった。
女王様?
何のことだろう。
ボクは最初から、キミだけを追いかけていたのに。
けれどボクは分かった振りをして鷹揚に頷いた。
「ならキミが、ボクを楽しませておくれ。」
ゆっくりとスカートを持ち上げると、兎は心得たように身を屈めた。
−了−
※ガラスの箱に入ったケーキは電脳上のsai 、気違いお茶会は海王囲碁部、とかね。
時系列が色々変ですが。/キスケ
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